患者の心に徹底して寄り添う精神科看護師

精神科の特徴とは？

近年うつ病や認知症など精神科領域の疾患のある患者さんが増加しており、精神科のニーズが高まっています。外来のみに対応しているメンタルクリニック、病棟も完備している精神科病院など、病院によって診療の形態はさまざまです。精神科は他の診療科目と比べると医療行為そのものの出番が少なく、患者さんとのコミュニケーションがとても大切になります。
他者とのコミュニケーションそのものにはさほど問題のない患者さんもいれば、コミュニケーションもままならないほどに症状の重い患者さんもいます。パニックや幻覚、暴言を吐く患者さんもおり、特に精神科看護が初めての場合は他科との大きな違いを感じることもあるようです。

精神科で働くメリットとは？

精神科で働くうえで大切になる患者さんとのコミュニケーションは、看護師にとってメリットと捉える人も少なくありません。うまく症状や気持ちを伝えられない患者さんもいますが、それでもじっくり向き合いながら信頼関係を築くうちに、心を開いてもらえたと感じる瞬間もあるそうです。声なき声にも耳を傾けること、些細な変化にも早期に気付けるように観察を徹底することで、コミュニケーション力や観察力などにも磨きをかけられます。
他にも、投薬治療や予約診療などがメインで、医療行為自体が少ないことをメリットに挙げる人もいます。定時で退勤できることが多く、家庭との両立を図りたい女性看護師にも人気です。気持ちの面での切り替えができれば、オン・オフのバランスを保ちやすいといえます。

精神科看護に向いている人とは？

精神科は心の不調を抱える患者さんが利用する診療科目のため、コミュニケーションがスムーズにとれなかったり暴言を吐かれたりすることも珍しくありません。そうした中でも根気強く患者さんと向き合い、心の不調を回復に向かわせることが看護師の務めです。精神科看護に向いているのは、精神的なタフさや冷静かつホスピタリティ精神あふれる看護を実践できる人といえます。
他科ほど医療技術を必要とする機会が少ないことも精神科の特徴のため、これまでに急性期病院などの第一線でしっかり看護経験を積んだ女性看護師が次の活躍の場として選ぶこともあるようです。これからは患者さまの心のケアに注力したいと考えている人に向いています。